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DESIGN “AHIRU”STORY

Penseur

2014.10.21

しおにゃん

最近の趣味というか習慣になっているお楽しみのひとつに、温泉があります。といっても旅行などではなく、近所にある天然温泉が湧いているスーパー銭湯に行き、露天風呂に入りつつリフレッシュ&思索を巡らせて、1週間に起こった出来事や仕事を思い出し、ひとりで反省会をしたり、次の1週間の予定を思い出しながら効率化や完成度を上げるためにはどうすればいいかを考えたりします。

馴染みのスーパー銭湯には、子供が退屈しないように「子供専用風呂」が設置されており、数多く(たぶん100くらい)のアヒルが生息しています。それが見える位置の浴槽に浸かりながら観察していると、数多くの子供たちの個性に触れることができます。

 

アヒル

●「アヒル風呂」はこんなイメージ

 

・単にアヒルを投げるだけの子
・浴槽の縁に整列させる子
・整列させながら扇状に美しく並べる子
・2チームに分けて向かい合わせ、対戦を設定する子
・花びらのように放射状に並べる子
・人文字ならぬアヒル文字を書こうとする子
・洗面器に山盛りにし、ひと山いくらで投げ売りする子
・せっかく並べたものを怖そうとする子
・食べようとする子

などなど、個性のオンパレードです。誰に何を言われたわけでもなく、自分の好きな形や見せ方、設定などに至るまで何かの形に使用とする気持ち。「デザイン」とは持って生まれた、その人それぞれの内からあふれ出る事象なのだと。

作家のサン=テグジュペリの名言に「物事の意味は、それ自身に内在するのではなく、物事に対する我々の姿勢の中にある」。というものがありますが、子供本人はお風呂でアヒルと遊んでいるつもりでも、向き合う自分との関係性をもって、ついデザインしてしまうということなのでしょう。

それを日常的に我々は「センス」と呼び、自然と高い低いとランク付けをする。センスもアンテナも常に高くしておきたいと願いながら、温泉に通います。