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映画「ズートピア」に想いを馳せる

Penseur

2016.05.24

ガッキー

こんにちは!

最近、映画見てますか~?

私は先日、先輩と「ズートピア」を観に行きました!

現在の映画ランキング1位! ディズニーの話題作です。

「めっちゃ面白いよ~!」っていう、友達からのすごくふわ~っとした感想だけを聞いて、ふわ~っと観に行った私。・・・ディズニーに見事にボコボコにやられました(笑)。とにかくすごいんです! めちゃくちゃ深いんです!!

 

ストーリーは、うさぎの女の子ジュディが、多種多様な動物たちが暮らす都市「ズートピア」の警察官として活躍するまでを描いた成長作品です。が、これ、ただの子ども向けアニメだと思って観ると勿体ないです。

何故なら、映画に出てくる動物たちが、現代の私たち人間社会を痛烈に風刺しているから。

 

観に行く前、個人的に一点ひっかかっていたことがありました。

世の中に新たなプリンセス観を打ち立てた「アナと雪の女王」で大ヒットを飛ばしたディズニーが、しかもSF大作や歴史映画がもてはやされるこの時代に、何故にまた動物が主役の物語を?と。

しかし、映画を観ると分かります。動物じゃないと駄目なんです。動物は、世代や国を問わず、ステレオタイプのメタファーとして機能するので、風刺映画をつくるにあたってこれ以上ないキャラクター設定だったんです。(例えば、うさぎはかわいい。ライオンは強い。みたいな、なんとなくの共通認識です)

 

で、この映画が素晴らしいのは、動物たちがそれぞれの固定観念や偏見にちゃんと立ち向かったり、傷ついたりしているところ。

前述のように、主人公のうさぎのジュディが警察官になるところから物語がはじまるんですが、そもそもズートピアでは、体の大きなクマやカバなどが警察官として働くのが当たり前になっています。しかし、ジュディは「うさぎは田舎でニンジン農家をするもの」というズートピアの差別に屈さず、努力し、警察官試験に小動物で初めて合格します。この序盤だけでも、なんだか泣けてきますよね。この描写からは、未だ世界に根強く残っている女性蔑視などを思いました。警察官になった後も、ジュディは小動物で女の子だという理由から、簡単な仕事しか与えられなかったり。そんな境遇でも、ジュディは諦めず、目の前の仕事を精一杯こなし、ときに不条理な差別に対し異議申し立てをしながら、バッファローの上司に認められるよう働きます。その姿から勇気をもらわずにはいられません。

そして、ひょんなことからジュディと一緒に捜査することになるキツネのニックは、世間の偏見から、「キツネらしく嫌われながら生きる」ことを選んでしまった詐欺師です。ここにも人種差別に対する風刺がされています。

偏見や差別に対して、反対の道を選んだ2匹が、互いを認め合い、影響を与え合う関係性が、この作品の見どころです。

上記以外にも、物語や登場する動物たちに風刺や小ネタが仕込まれていて、飽きることがありません。

「あなたに似ているキャラクターがきっといます」と、監督が言うように、「あ~、いるいる、こんな人!」なんてクスッと笑えるシーンも満載です。

そして、ズートピアの社会にミステリー・サスペンスが複雑に絡んでくるオリジナリティ溢れるストーリーは、さすがの一言。見終わったあとは、心にさわやかな風が吹き込んできました。

とにかく、ディズニーすごい! もうあと3回ぐらい観に行きたい!

願わくば私も、都会に出てきた田舎娘としてジュディのようにがんばりたいですね。先輩は、キツネのニックのイケメンっぷりに心鷲づかみにされてました(笑)。

またまた文章が長くなってきましたので、これぐらいに。