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良いデザインはユーザーを幸せにし、製造メーカーを黒字にし、審美眼のある人の気分を害さない

Penseur

2018.08.30

魚か

レイモンド・ローウィ

突然ですが、僕は美人が好きです。というか大好きです。
会社のブログでこんなことを書いていいのかという懸念が若干ありますが
『いいアイデアなら、いいからやってしまえ。 許可を得るより、謝るほうがずっと簡単だ 』
byグレース・マーレイ・フーパー
という言葉を胸に思い切って書きます。

美人というのをもう少し敷衍的にいうと、「デザイン性に優れている」ということです。

デザインと聞くとオシャレさや見た目が美しいことなど、ビジュアル面を想像しがちかと思います。
確かにそういう造形や意匠という意味もありますが、例えばグランドデザインやコンセプトデザイン、
あるいはコミュニケーションデザイン等という文脈で語られるデザインには
設計や計画といった考え方も含まれます。

「デザインの神様」といわれたレイモンド・ローウィが、美人と同じくらい好きです。
20世紀を代表するインダストリアルデザイナーであるレイモンド・ローウィは、冷蔵庫やバス、
蒸気機関車から米国大統領専用機「エアフォース・ワン」に至るまで、
さまざまな分野のデザインを手がけたことで知られています。洗練された流線型が彼のデザインの特徴で、
1949年にはデザイン界の大御所として『タイム』誌の表紙にも登場しました。

現代の優れたデザイナーたちに求められる、コンサルティングやマーケティングを先駆けて行い、
企業の問題解決を常にデザイナーの立場で実践してきた彼は現在のデザイナーの原点と言えます。
「口紅から機関車まで」のキャッチフレーズで1930年代から70年代のデザイン界を牽引した彼は、
ご存知のように日本の煙草ピースのデザインをした人で、白抜き文字のシンプルなデザインは
「わかりやすく、新鮮、そして印刷経費を節約できる」と語り当時の専売公社(現:JT)経営者を説得しました。

コカ・コーラの配送トラック
タバコ(peace・Lucky strike)

ローウィは「良いデザイン」「悪いデザイン」という捉え方をせず、
「売れるデザイン」こそが「良いデザイン」だときわめて米国的に考えました。
そこでローウィが取った興味深い方法は、「不美人コンテスト法」と呼ばれるものでした。
これはたくさんのデザインを消費者に見せて、嫌いなものを投票させるという手法です。
売れるデザインを見つけるためには、多くの人が「嫌い」と感じるものを避ける。
そして商品に対する理解が明確なデザインこそが「売れるデザイン」だと決めたのでした。
これは現在でも「コンセプトアピール・テスト」と名付けられ、
より進化してマーケティング手法の一つになっています。
デザインもマーケティングも、米国産業界にとって今も必要な経営資産として定着していることから
彼の先見性やものごとの本質を掴む能力の高さを証明していると思います。

一方で彼は、上記のような現代でいうマーケティングに基づいたうえでの
挑戦や遊び心を大切にするデザイナーでもありました。
ローウィが提唱した考え方に、MAYA段階というものがあります。
※レイモンド・ローウィが1940年頃に発見した、消費者の中に潜む
「新しいものの誘惑と未知のものに対する怖れ」との臨界点。
Most Advanced Yet Acceptable(先進的ではあるがぎりぎり受け入れられる)、略して「MAYA段階」。

あまりにも予測を裏切られるわけではなく、あまりにも予定調和な構成でもない、
「いい感じで経験を裏切り、更新する」ちょうどいい最適化を脳は心地よく感じるということが
最新の脳科学や神経科学で明らかになってきています。
参考文献:『脳は美をどう感じるか』

素晴らしいデザインと同様にたくさんの名言を残しているローウィですが
その中でも一番お気に入りなのが本ブログのタイトルです。
「良いデザイン」の部分を「美人」に置き換えてみると
美人はユーザー(旦那や彼氏)を幸せにし、製造メーカー(自分)を黒字(美人はなにかとお得)にし、
審美眼のある人の気分を害さない(周囲にとっても眼福)。

僕が美人を好きなのは、僕のデザイン感度が高いという証左なのです‼

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